大好きでたまらない乃愛からの告白に、胸がいっぱいになりすぎて、すぐに他の言葉なんか口にできそうにない。

 いったいなんて答えたらいいんだろう?

 まさか乃愛から告白をしてくれるなんて、まったく思いもしなかったから。

 今、俺、軽く混乱してる。

 うれしすぎて、ドキドキしすぎて、胸がパンパンになりすぎて……。

 たまらず、小さく息を吐き出した。

 こうでもしないと、乃愛への気持ちで、パンッとはじけてしまいそうだったから。

「あっ、ごめんね、告白なんかして。王河は全然気にしなくていいからね。あたしが好きなだけだから」

 俺が息を漏らした理由を誤解したらしい乃愛が、両手をブンブンと振っている。

 ――いや、違うんだ。

 俺も乃愛のことが大好きなんだ。

 逆に大好きすぎて、うれしすぎて、胸がいっぱいになりすぎて、何も言えなくなっているんだ。

 乃愛の誤解を早く解かなければいけないと思うほど、胸が苦しくなって、ますます声が出なくなる。

「でも……やっぱり気になる。王河は? 王河も……ちょっとくらいはあたしのことが好き?」

 ――ちょっとくらいなんてもんじゃないし。

 大好きだよ、大好きすぎて、自分でも困るぐらいだよ。

 男とお茶をしたって聞かされたくらいで、カッコ悪く取り乱して、乃愛にキスをしてしまうくらい、乃愛のことが大好きなんだ。