かなり大きな声で言って、言い終わると深々と頭を下げた。
「え、好き? 付き合ってくださいって……?」
戸惑ったように揺れる細い声。
頭を上げて乃愛を見ると、信じられないといった表情で、乃愛は口元に手をあてていた。
そんな乃愛の頭を優しく撫でる。
「うん、好き、大好き。」
「王河があたしを……?」
「うん、そう、大好き。だから俺と付き合ってください。」
乃愛と視線を合わせて、ゆっくりと話す。
「……本当?」
「本当」
「夢……じゃない?」
「夢じゃない」
ハッキリと言い切って、それから俺は乃愛の左手をそっとつかんだ。
「今から、その証拠を見せてあげる」

