あたしの人生を変えてくれたアンタへの感謝を込めて、あたしは、アンタの背中を押すよ。

 かつてアンタが、アンタの知らないところであたしの背中を押してくれたように。

「親友のために。あたしがアンタの背中を押してあげる。アンタ、カッコいいのが、仕事なんでしょ!? だったらプライベートでも

 ビシッとカッコよく決めてきなさいよ!! 大好きな子への告白を」

 あたしは藤城の隣に立って、バシンと勢いよく背中を叩いた。

 “自分に正直に生きる”って教えてくれたのは、アンタでしょ!?

 そのアンタは、ずっと……、あたしが好きになった藤城王河のままでいてよ。

 そして乃愛を、大好きな親友を……、めちゃくちゃ幸せにしてあげて。

 “ふたりの笑顔”

 それが、今1番、あたしが“守りたいもの”なんだから。