しかもその上、同じ学校に通うクラスメートになれたとか、信じられないくらいの幸せなのに。
いったいなにを落ち込んでいるんだろう。
早く部屋に戻って、王河に宿題や勉強のことを教えてあげよう。
だって王河は、他の誰でもない、あたしを頼ってくれたんだから。
それだけでも、すごくうれしい。
王河に告白するのはあきらめるけど、それでも王河のことが大好きなことにかわりはない。
その大好きな人のお願いなんだもん。
あたしの恋心なんて封印して、一生懸命教えてあげよう。
王河、期末テストを受けたあとずっと学校を休んでいたから、宿題も習っていない範囲もかなりな量になっているはず。
よーし、王河のためにがんばるぞぉ。
あたしは気合を入れるために、ほっぺをパンパンと2回叩いた。
お兄ちゃんの部屋の前から急いで戻り、コンコンと……自分の部屋だけど、一応ノックをしてから部屋に入った。
「ごめんね、王河。お兄ちゃんまだ帰ってなかった。ノートじゃなくてルーズリーフでもいい?」
王河に聞きながらデスクに向かう。

