超絶イケメンな幼なじみに、めちゃくちゃ愛されちゃってます♡



 とぼとぼと廊下を隣のお兄ちゃんの部屋まで歩きながら、今聞いた王河の言葉を思い返す。

『乃愛に宿題を教えてもらって、一緒に勉強がしたい』

 ……そっかぁ。

 今日王河がウチに来たわけは、“ただ宿題を教えてほしかったから”。

 ……それだけだったんだ。

 約束もなしに急に来た王河にびっくりして、『えっ、なんで? 王河、突然どうしたのっ!?』って聞いたとき、

 『べつに。ただ乃愛に会いたくなっただけ』って、あたしがドキドキするようなことを言っていたのに。

 そんなことを王河に言われて、ものすごくきゅんってときめいたのに。

 なんだぁ。そっかぁ。宿題かぁ。

 王河の言葉を真に受けて、ドキドキした自分がバカみたい。

 なぁにが、“だって、今、ものすごくいい雰囲気なんだもん”なんだろう?

 勘違いがはなはだしい。

 恥ずかしくて、穴があったら入りたい気分だよ。

 さっき、告白なんてしなくて、本当によかった。

 あのタイミングでお母さんが来てくれたことに感謝だよ。