Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

彼のようにカオルに声をかける人もいれば、頭を下げるものもいて、かと思えば尊敬の眼差しを向けるものもいた。

恐れられ、敬われ、頼られている、そんな感じがした。

そんなカオルの後ろを歩く、場違いすぎる私は肩身が狭かった。


「カオルさん、その女誰ですか?」


誰かがそう尋ねると、カオルは足を止め私のほうを見る。


「初めて見る女ですけど、その制服どこかで見たことあるような」


"初めて見る女"というのは、いつも誰かしら女を連れてきているということになる。

その女と、私は全くタイプが違うのだろう。

彼らは物珍しそうに私の全身をくまなく見てくる。


「んー」


カオルは私の顔を見ながら返答に悩んでいた。


「俺の女でもないし、かと言ってダチでも仲間でもねぇしなぁ、お前俺のなんなの?」


んなこと、私が知るわけないでしょ!

そう突っ込みたくなったが、この状況で言える訳もなく私は代わりにため息を漏らした。