Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

放心状態な私を置いて、母はまた無駄金になるお金を稼ぐため家を出て行く。

いっそうのこと、もう捨ててもらった方が楽なのに。

母は決して私を手放しはしない。

だってもう、私しかいないのだから。

私は部屋に籠ると、死んでもいいと思ってしまうくらいにペンを動かした。

これが終わったら私はもう死んでもいい。

私は二週間部屋にこもり、ろくにベットにも寝ずにペンを動かした。

その間、母には体調が良くならないと言って学校も塾も休ませてもらった。

奈都にも体調が悪いから家庭教師を休ませて欲しいとメッセージを送り、何度も連絡をくれた菜穂にも、まだ良くならないからとだけ送った。

二週間でどれだけの文字を書いただろうか、私は沢山のノートとプリントを文字で埋めつくした。

気付くとペンは血で滲んでいて、私の手は皮も剥け、マメが潰れて血が出ていた。

でもそんなの気にも留めず、私はその死ぬ気で作ったノートとプリントを大きめの紙袋2つにパンパンに詰め込むと、それを持って家を出た。

外はもう夜になっていて、そんな大荷物を持ってどこに行くんだとすれ違う人達にチラチラと見られる。

それでも私は迷わず真っ直ぐに道を歩いていく。