Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

「どうしてあなたはそうなの?」


母は握りしめている携帯を乱暴に机に置くと、私にズカズカと近寄ってくる。

そして強く私の肩を掴んだ。


「熱が出てもお姉ちゃんは一位を取ってたのよ!?」


嫌な予感は見事に的中した。


「なのにどうしてあなたはこんなに脆いのよ!
一体いくらあなたに注ぎ込んでいると思ってるの!」


母のヒステリックな声が頭に響いて、思わず顔を歪める。

そんな私を見て、母はまた叫ぶような声量で私を罵倒した。


「どうしてなのよ!お姉ちゃんみたいになりたいならもっとちゃんと死ぬ気でやりなさいよ!
あなたが望んだから私はこうやって良い環境を与えているのよ!これ以上失望させないで!」


体調管理も出来ない駄目な私。

お姉ちゃんみたいに頭の出来も悪くない、おまけに性格だって良くない駄目な妹。

いつまでもお姉ちゃんのようにはなれず、無駄金を投資させ続ける駄目な娘。

こんな人間、笑っちゃうよね。

だってなんにも残らないんだもん。

勉強を取ったら何一つ残らない。