Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

私は目を開けると、なぜか自分の部屋にいた。

まだズキズキと痛む頭に小さく声が洩れる。

なんとか起き上がり壁を伝って、リビングに向かうと母の声がした。


「はい、ただの熱だったみたいで、ご心配おかけしました」


どうやら母は誰かと電話をしているようだ。

内容を聞く限り、自分のことで先生に電話で伝えているのだろう。

学校で倒れたから、母が迎えに来てくれたのだろうか。

制服を着ていたはずの服は、いつの間にかパジャマに着替えさせられていた。


「では、失礼します」


母が電話を切ったことを確認し、私は声をかける。


「ごめんなさい、心配かけ───」

「どうしてなの?」

「え?」


どうしてなの?とは?

母の泣きそうな声に、私は嫌な予感を感じていた。