Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

私は家の小さな門を開けて中に入る。


「綺月」


カオルの声がすぐ後ろから聞こえ振り返る。

その瞬間、カオルの手が伸びて私の肩に触れる。

その状態のまま、軽い力でカオルに引き寄せられ、そのままキスをされる。

唇に触れるだけの、いつもみたいないっぱいっぱいになるキスでは無かった。

それでも冷たかった唇が、互いの熱が唇からちゃんと伝わるまで長くキスをした。

でも、感覚的に言えば今までで一番短いキスだった。

唇が離れると、カオルは名残惜しそうに手を離す。


「いつでも連絡しろよ」

「うん」

「あとちゃんと勉強もしろよ」

「うん」

「溜まり場にも顔を出せ」

「…うん…もう、無い?」


私はそう聞く。