Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

合格発表を終えた次の日、私は自分の家に帰るため荷物をまとめる。


「準備は出来たか?」

「うん」


カオルが家まで送って行くと聞かないので、お言葉に甘えることにした。

私は少ない荷物を持つと、座ってずっと浮かない顔をしている奈都に近寄る。


「入学式は一緒に行こう」

「絶対だよ」

「うん、約束する」


私は力いっぱい奈都を抱き締めると、今生の別れのような寂しい顔で手を離す。


「じゃあ、お世話になりました」


私は奈都に頭を下げる。


「こちらこそ、ありがとうございました」


奈都も私を真似るように頭を下げ合った。

そして、私はカオルと一緒に家を出る。


「大袈裟だな、いつでも会える距離なのに」

「それでも寂しいからね」


カオルは笑いながら、私が手に持っていた荷物を何も言わずに持ってくれる。