Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

「付き合ったの?」

「まさか!
もともとアイツ綺月が気になってて、私に仲介して欲しいって声掛けてきたからね」

「そうなの?」


そういう話って一切本人の耳には届かないものなんだなと、初めて聞いた話に私は新鮮味を感じる。


「綺月は興味無いだろうと思ったし、明らかにカオルのこと好きだしでどうしようかなって曖昧に返事返してた時期に、まぁ割と話すようになって、ただの綺月の友達っていう枠だったけど、仲良い女子に変わって、友達に冷やかされたりとかして気になってきて、好きに変わったんじゃない?」


菜穂は饒舌に話しながら、彼の心理を言い当てていく。

こういう話を聞くと、やっぱり菜穂も恋愛上級者な気がした。


「1ヶ月そこらで気持ちが変わる男子って信用出来ないよね。
結局は身の丈にあった相手を選んで好きになってんだよ、そういうのこっちからすればいい迷惑だよ」


辛辣な言葉で彼を切り捨てる菜穂は、高校生の浅い恋愛をどこか鼻で笑ってる気がした。