Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

「綺月ちゃん!」


一喜さんと入れ替わりで、今度は奈都が走って私のところまで来る。


「どうしたの?」

「このサプライズ、綺月ちゃんが提案してくれたんでしょ?」

「…誰から聞いたの?」

「菜穂ちゃん!」


私はみんなで祝いたいとお願いしただけで、そんなサプライズなんて大それたこと提案してはいない。

奈都は私の隣に座ると、自分の手を私の腕に絡めてくる。


「どうしたの?」

「こんな楽しい誕生日初めて!ありがとう!綺月ちゃん!」


心の底から喜んでいて、私も嬉しくて頬が緩む。


「綺月ちゃん」

「ん?」

「私、絶対に高校合格するから。
だから、ずっと私達と一緒に暮らそうよ。
一緒に同じ学校行きたい」


奈都がギュッと強く私の手を握る。

そう言ってくれて嬉しいし、私も出来るならずっとあの家にいたい。

でも、わがままを聞いて貰った手前、これ以上母を一人には出来ない。