Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

その瞬間、自分の目の前をトラックが横切って間一髪で轢かれずにすんだ。


「…死んだかと思った」


自分から飛び出しておいて私が一番安堵していた。

私は息を深く吐き出し、その場で力無く座りこむ。


「何考えてんだよ!」


私を引っ張って助けてくれたカオルが隣で激怒している。


「もう少しでトラックに轢かれるとこだったんだぞ!馬鹿なのかよ!」


"馬鹿"と言われた瞬間、カチンときた。


「馬鹿なのはどっちよ!
カオルが死んだら楽になるって言うからでしょ!」

「誰が一緒に死んでくれって頼んだよ!」

「何よ!一緒に死んであげようとした私にまず感謝するべきでしょ!」

「何でだよ!意味分かんねぇよ!」


めちゃくちゃな喧嘩をしていると、私自身分かっている。

でもムカついたのだからしょうがない。