Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

「カオルはちゃんと奈都のこと妹として大好きだよ、私が保証する。
だから、そんな悲しいこと言わないで」

「…綺月ちゃん」

「私が必ずカオルのこと連れ戻してくるから、帰ったらちゃんと話そう」


私の強い目に、奈都は何度も頷いた。

早速私は、奈都とカオルの両親の墓の場所を教えてもらってすぐに家を出た。

何回探しに行けば気が済むのだろうかと、内心腹を立てながら、丁度バス停に止まったバスに滑り込みで乗車する。

八つ目の停車場所で降りて、歩いて十五分の墓地にカオルの両親の墓があった。

奈都が言うには、両親の命日は一日ずっとそこを離れないらしい。

どんなに電話をかけても、呼び掛けても、そこを離れないのだと奈都が困ったように言っていた。

降りたバス停から歩いていると、雲行きが怪しかった空がとうとう泣きだす。

午後は天気が崩れるらしいと奈都に渡された折り畳み傘を広げて、なんとか雨から凌ぐ。

雨が降ってきても、カオルはその場を離れないのだろうか。

もしかしたら、雨宿りをしにどこか違う場所に向かっているかもしれない。

そうなったら、会える可能性も低くなる。

私は少し急ぎ足で向かう。