Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

「そんなことを聞いてくる親なんてまずいないから何かあったんだろうと思ったんだ。
来ていますが何かあったんですか?って聞いたけど何も無い、大丈夫ですって言われて切られた」


様子がおかしいのも、何かがあったのも担任は気付いていた。

それでも深く踏み込まなかったのは、ただの一教師だからだ。


「だけど最近になってよく聞くようになってな」

「…なんですか?」

「一條が校門前でガラの悪い男の車やバイクに乗って行く姿を見かけたってちらほら生徒から聞いていたんだ」


あー、カオルや一喜さんのことだ…

意外と見られてるんだなと、私は今後迎えに来てもらうのは控えようと心の中で呟いた。


「それで心配になって、また電話かけたところ病院の方から倒れたって聞いたんだ」


母が倒れるまで無理をしていたことも気付かない私に、ここで担任は私が暫く家に帰っていないのだと気付いたのだろう。

そして、病室の私の表情を見て確信へと変わる。