Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜


九月が終わろうとしている頃、久しぶりにお姉ちゃんから連絡が入る。


「もしもし」

「もしもし、綺月?」


私はいつものように奈都と一緒に勉強をしていたが、お姉ちゃんの着信で席を外す。

電話越しだが、お姉ちゃんの声を聞くのが懐かしくて表情筋が緩む。


「明日さ、学校終わったら溜まり場寄れない?」

「いいけど、なんで?」

「ちょっとカオルのことで話しておきたいことがあって」


カオルのこと?

もしかして、菜穂が言ってたAgain内のゴタゴタがまた酷くなってるのかな?

私は嫌な予感を感じていた。


「カオルのことを話したところでなんか意味あるの?」


現状避けられ続けている私が、カオルのことで首を突っ込んでも変わらない気がした。

むしろ、悪くなると思った。