「…カイ」

「悪いけど、消えてくんね?」


海斗の殺気が痛くて、彼女達は怯えながら距離を取る。


「カイもこいつに騙されてるのよ」

「騙されてねぇよ」

「だったらなんでこんな女庇うわけ!?
私と寝たくせに!」

「誰とでも寝る女を俺も寝て何が悪いんだよ」

「はぁ?最低…」

「それを望んでるのはお前らだろ。
俺達が特定の女を作ったら価値が下がるんだろ?」


海斗の乱入によって騒ぎが大きくなり、幸人と菜穂がどうしたのかと心配で私に近寄ってくる。


「俺達は、お前らに身体をやっても、心は一度だってやった覚えはねぇよ。
分かったらさっさと失せろ」


彼女達は海斗の言葉に酷く傷ついた顔をして、逃げるように私から離れていく。