Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

"カオルのことを信用してる"

あえてみんなの前で言うことで、カオルはより一層信用を裏切れない状態に立たされる。


「やっぱり美月の妹だな」


聡さんは声を出して笑うと「じゃあ決まりだな」と話を終わらせた。


「綺月にスタンガン渡した方がいいかな」

「絶対にやめろ」


お姉ちゃんはまだ心配なのか、通販サイトでスタンガンを調べ始めた。

それをよそに、私はカオルの前に立つと頭を下げる。


「また暫く居候させてもらいます」

「ったく、変なこと言いやがって」


カオルは面倒くさそうに頭をかくと、私のカバンを手にしてそそくさと歩き始める。

もう行くのかと慌ててカオルの後を追うと、カオルは思い出したように突然足を止めた。


「お前の許しが出たら、俺は即座に手出すぞ」


わざとみんなに聞こえるようなボリュームでそう言い残すと、悪魔のような笑みを浮かべた。