Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

「ちょっと来ないでよ!」

「見慣れてないなら、じっくり見て慣れればいいだろ?」

「そんな慣れる必要もないから」

「あ?お前気持ち良いことする時はお互い全裸になるんだぜ?
上裸でワーワー言ってるとかどんだけ子供なん…痛っ!」


私は枕をカオルの顔面目がけて力一杯投げる。

やっぱり最低だ、不良はろくな事言わない。

私はカオルを睨みつけながらゆっくりとまた距離を取る。

だけどカオルの長い足で一瞬にして距離を詰められる。


「本当に来ないでよ」


その時、カオルが私の腕を掴む。


「え?ちょっと何…」


濡れた前髪の隙間から鋭い目が私を捉えて離さない。