Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜

「お前さ、学校どうすんだよ」

「…どうしようか」


カバンも家だし、教科書無いくせに学校行っても何しに来たんだってなるだろうな…


「カバンくらい取りに帰れよ」


それが一番手っ取り早いのだけど、一度あの家に戻ったらまた出られなくなりそうで怖いんだよな。


「それよりさ、服着てくれない?」


話を変えるついでに、普通に上裸でいることを私は注意する。

見ないように見ないようにと目を背けてたけど、やっぱり着て欲しい。


「暑い」

「そういうの見慣れてないから私が困るの!」


私は布団を畳みながらなるべく視界に入れないようにしていると、カオルは面白そうに笑いながらジリジリと近付いてくる。