身代わり少女は主人を慕う

「しばらくは……」

将吾様が、そう言いかけた時だ。

遠くから、タタタッと言う足音が聞こえた。


「音羽!」

障子の向こうから現れたのは、あの奥様だった。

「お母様!」

突然の事で、将吾様達も驚いている。

「なぜ、ここに?」

「嫌ね。音羽が戻って来たのなら、戻って来たと言いなさい!」

奥様は、ものすごく嬉しがっている。

どうしよう!

上手く、誤魔化せるかな。


「音羽!心配しましたよ!」

そう言って奥様は、私にしがみついてきた。

「あら?」

「えっ?」

私は、恐る恐る聞き返した。

「どうしました?お母様。」

「なんだか、音羽じゃないみたい。」

それには、将吾様達も目を大きく見開いた。


どうするの?

早くしないと、バレるよ~!


「勘違いでは?」

先陣を切ったのは、亮成さんだった。