「桜十葉ぁ、マクドナルドっていうハンバーガー屋さんあるでしょ?それをヤンキーたちの言葉で言ったらどうなると思う?」

「え!?何、マクドナルド…」


これが俗に言う“だる絡み”だろうか……?裕翔くんが私との距離をもっと縮めようとぎゅうっと私を抱きしめる力を強くする。

乾かしたばかりの私の髪をくるくると巻いて遊んだり、耳を甘噛してきたり……。


「ふぇっ……。ちょっと、裕翔くん!」


ぺろり、と耳を舐められてビクッと反応してしまう私の体。


「真苦度名留度って漢字で書くんだよー。面白いよね、KOKUDOの幹部たちが言っててさぁ〜」


ふふふっと自分で言ったことを自分で笑うおかしな裕翔くん。何だか、赤ちゃんみたい……。

こんな裕翔くんあまり見れないからちょっと嬉しいかも……。

だけどっ!やっぱり私の心臓が持たない!

最近全然裕翔くんが自分からイチャイチャしてこなくなったから一度付いていた耐性がなくなってしまっていた。

まあ、その理由は過去のいざこざが原因だったんだけど……。まあそれも解決出来たから良かったなあ…。


「裕翔くん。今の裕翔くん、すっごく可愛いね」


不服だったのだろうか。私がそう言うと裕翔くんは拗ねたようにほっぺたを膨らます。


「ねぇ桜十葉。俺と兄貴、どっちの方がかっこいい?」