「賭けは俺の勝ちだな。ざまぁみやがれ望月」



だからこの人は、西雲に実莉を託そうとしているんじゃないかと最近肌で感じる。


理叶を危険視してるから、どうにか遠ざけようとしているように見えた。


理叶はそのことをどう思っているのだろう。



「実莉、こんなネックレス付けてたか?」



ふと理叶に視線を向けると、画面を拡大させて首元に注目した。


そこには見慣れないダイヤのネックレスが。


実莉、こんなの持ってたっけ。いや、あの日の実莉はネックレスはつけてなかった。


アクセサリーは壱華にもらったものを優先してつけてるし。



「してなかったよ……てことはコレ、望月大希からのプレゼント!?」

「うーん、西の虎まで手懐けちゃったかぁ」



颯馬さんがうなって苦笑いしている。


おいおい実莉、魔性の女にもほどがあるだろ。


東の狼にとどまらず、獰猛な西の虎まで懐柔させたのかよ!



「みーちゃん恐るべし……」

「とんでもねえな実莉……」



同時に颯馬さんと呟き「やばいっすね」と頷き合った。