side 実莉



お気に入り認定されてしまった日から、望月の様子がおかしい。


壱華にちょっかいをかけなくなり、私の部屋に来る頻度が明らかに増えた。


今日も私の部屋にパソコンを持ってきて作業をしている。


何考えてんの、怖すぎ。


壱華の部屋に行こうにも、さっき覗いたら寝てたから起こしたら悪い。


多分私が移動した場所についてくるだろうから邪魔するわけにはいかない。



「実莉、身長何センチ?」



いつの間にか呼び捨てになってるし。



「……152だけど」

「152!?道理で小さいと思った」



仕事をしていたのかと思えば、私の身長に驚いて手を止めた。


そんな小さくないでしょ、確かに望月に比べたら小さいけど。



「身長差えぐいな、40cmか」

「あんた192cmもあるの!?」



なるべく無視しようと思ったけど、驚愕の身長に反応してしまった。


そういえば原作で詳細には語られてなかったっけ。


道理で見上げた時首が痛いわけだ。