「これからは、2人で頑張ろう」

「うん……」



泣かないと決めたのに、私たちはパパの死を目の当たりにして涙が止まらなかった。


本当は、ずっと一緒にいられると思ってた。


壱華が歩むはずだった過酷な本来の世界線に関わらず、平凡な生活が待っていると思ってた。


だけどシンデレラを基盤にした運命の歯車は──決して平穏な暮らしなど許してはくれなかった。