「さっき泥遊びしたろ？白い服着てるからだめ。2人とも今から出かけるんだから」



憂雅くんを追いかけて小走りで近づいてきた凛太郎も裸足だ。


2人で泥遊びして遊んでたんだ。その光景はさぞかわいかっただろうな。



「失礼しました。ほら、憂雅行くよ」

「いちかも、てんしだねえ」



凛太郎は抱き上げてその場を去ろうとしたけど、憂雅くんの言葉に壱華が微笑んだから驚いて立ち止まっていた。


分かるよ、壱華の微笑には一目惚れしちゃうよね。



「憂雅くん、壱華は天使じゃなくて女神様なんだよ」

「めがみさまみたいに、きれいってこと？」

「そういうこと、さすが憂雅くん！」



憂雅くんが満面の笑みを浮かべる一方で、凛太郎はさっと壱華から視線を逸らした。