「余計なこと言うなバカ!」

「いひゃいって!つよしひゃーん!」



颯馬は大慌てで私の頬を引っ張って話せなくする。


ちょっと、乙女の肌を乱暴に扱うとシワの原因になるからやめてってば!



「アホらしい、もう助けないからな」

「そんなぁ……お慈悲を!」

「あっはっは……!」



まさかの剛さんに見限られ、終わったと絶望したその時、大きな笑い声が辺りに響き渡った。


剛さんは目を見開き、颯馬は何事かと手の力をゆるめて笑う祥一郎さんに注目した。