黒い龍は小さな華を溺愛する。



すると今度は周りの席の子たちが私の側に寄ってきた。


「ちょっとちょっと!宇崎さんってそんな顔だったの!?」

「顔面強すぎない!?」

「なんでもっと早くイメチェンしなかったの!?」


今までとは180度違う態度で話しかけてくる。

嬉しい反面、ちょっと怖くなってしまった。

外見が変わるだけでこうも違くなるなんて……。


回答に困ってると、常盤くんが横から私の鞄を持ち上げた。


「荷物これだけ?」


「あ、はいっ」


常盤くんと出てったら目立つし変に思われそうだけど……。


ざわつく教室内を通り抜け、廊下に出ると相羽くんと鉢合わせしてしまった。


相羽くんも絵里沙ちゃん同様、目を丸くしている。


「お前……沙羅か?」


でも私はそんな相羽くんの横を急いで通り過ぎようとした。


「待てよ!嘘だと思ったけど……本当に沙羅なのか!?」


コクンと頷くと、前を歩いていた常盤くんがこっちに気付き、「誰?」と聞いてきた。


誰って、同じクラスなんだけど……。


でもたった2日間しか来てないのに、名前と顔を覚えられるはずないか。