黒い龍は小さな華を溺愛する。


それにこの顔をついに晒さなきゃない時がきた。

PCルームを出ると急に心拍数が上がり、手に汗が滲んだ。

そんな時はいつも俯いて自分の足元を見るのが癖になっていた。


「沙羅、顔上げとけよ」


私を気遣ってか、常盤くんがそう言う。


やっぱり優しい人なんだな……。


常盤くんにそう言ってもらえると本当に大丈夫な気がしてくる。


しかし私たち3人が廊下を歩くと目立つわけで。


四方八方から色んな声が聞こえてくる。


「え!今日も常盤くん来てんの!?」

「紫藤くんと常盤くんダブルで見れてツイてる!」

「ってか……あの子誰?」

「めちゃくちゃ可愛くない?」

「あんな子いたっけ!?」


おこがましいけど……可愛いって、私のこと?


確かに紫藤くんのおかげで前よりはマシになったのかもしれないけど、まさかね……。



「ほらな?もっと自信持てよ」


突然耳元で常盤くんの声がして驚いた。