黒い龍は小さな華を溺愛する。


「はいはい。って、宇崎さんも飯まだだよね?このままどっか行かない?」


「え、どっか……ですか!?」


「午後なんていつも寝てるだけでしょ?ならサボってもいーじゃん?」


「いつも寝てはないですけど……」


「予鈴の間にささーっと出ればバレないよ?」


簡単に紫藤くんは言うけど、学校をサボったことはない。

どんなに辛いいじめにあっても休むことはしたくなくて。


でも……。


「どうする?」と、常盤くんが首をかしげて聞いてくる。


常盤くんも一緒なら……サボりたいなんて思ってしまう。


「い、行きます!」


私の声に被せ気味で「よし行こう!」と、紫藤くんが張り切って後片付けを始めた。



本鈴が鳴るまでたったの5分しかないけど、教室に戻って鞄を取りに行くことにした。


よく考えると鞄を取りに行ったら怪しまれるんじゃないのかな……。