黒い龍は小さな華を溺愛する。



そう言って私のバッグを持ち、玄関の方へと行ってしまった。


不思議な人……怖いんだか優しいんだか……。


でも、悪い人じゃないっていうのはだんだんわかってきた。


2回目のバイクはなんとか一人で跨げて、また常盤くんに後ろからしがみついた。


後ろから見る常盤くんは、髪が夜風に吹かれてなびき、とても綺麗だった。


そう、彼は〝美少年〟という言葉がよく似合う人だ。


さっき目が合った時も、顔が綺麗すぎて目が離せなかったんだ。


ブォオンブオンッ!


その時後ろから割れるような音を立ててバイクが近づいてきた。


この音、一台だけじゃない、数台いるような……。


少し怖くなり、常盤くんを掴む手に力が入る。


間近に迫り、私達の横を通りすぎていくのかと思いきや、数台のバイクは速度を落として近づいてきた。


見ると白や黒の特攻服を着た人ばかり。


これって暴走族!?