黒い龍は小さな華を溺愛する。


「そう……」


『今どこ!?友達んち!?早く帰ってきてよ!』


「……ん、わかった。帰るね」


電話を切った後、じっと二人に見つめられていた。


「親?」


「そうです……帰って来いって」


「なんだ、ちゃんと心配されてんじゃん」


「そういうんじゃないですけど……もう帰りますね」


髪切るとか変な展開になってたからうまく切り抜けられてよかった……。


荷物をまとめて立ち上がったとき、常盤くんに「送る」と言われた。


「え!もう遅いしいいですよ!」


すると隣でやり取りを見ていた紫藤くんが笑った。


「夕晴が面倒見いいのは今に始まったことじゃねーけどさぁ、なんか今回のは……おもしれー組み合わせだな」


「あ?」


常盤くんが睨むと、紫藤くんが

「こわっ!……俺は下の片付け手伝ってきまーす」


と、そそくさと部屋を出て行った。


「はぁ。まぁいーわ、ほら行くぞ」


「で、でも!」


「何度も言わせんな」