黒い龍は小さな華を溺愛する。


「無理です!バイトしたことないし、それに……こんな見た目で可愛くもないし……」


「は?何言ってんの?んなことねーだろ」


「お、お世辞はいりません!」


「……申し訳ないって思ってんだろ?なんか腕捻挫したっぽいんだよね。これじゃ仕事できねーんだよなぁ」


そう言って、今手当している右腕を差し出してきた。


それを言われたら断れないじゃん……。



「別にずっとじゃねーし。治るまでだからいーだろ?」


治るまでなら……。


さっきの篠原さん?っていうおじさんも優しそうだし、大丈夫かな……。


「わかりました……少しだけなら……」


「りょーかい。ここで働いてたら余計なこと考えないですむと思うよ」


え……もしかして。


私のためとかじゃないよね……?


立ち上がろうとしていた常盤くんの腕を思わずガシッと掴んでいた。


「あの!それってっ!」


気付いたときは遅かった。


常盤くんの顔をまた真正面からはっきり見てしまった。