黒い龍は小さな華を溺愛する。



中に入り常盤くんの後について行くと、リビングがあった。

本や服が散乱してて足の踏み場がないくらい。

常盤くんは足で物を避け、

「適当に座って」


と言って戸棚から救急箱を取り出した。


「よくここに来るんですか……?」


迷いもせずに救急箱を持ってきたので不思議に思った。


「ここに住んでるから」


「え!?」


「……色々あってあの人の世話になってる。ここで働かせてもらってるし」



「そ、そうなんですか……」



自分の家は?って。

疑問なことは多いけど、深いことは聞かない方がいいかな……。

睨まれると怖いし。


「で?手当してくれんの?」


「もちろん!」


傷口を消毒するのに腕を見たら、生々しい傷跡がいくつもあった。


この前先生に呼ばれた時もチラッと見ちゃったけど……


こうやってじっくり見ると本当に痛々しい。


特に拳部分が傷だらけだ。