「俺もそろそろ彼女作りたいし。でもおかげで周りには〝かわいそうな子と付き合ってあげた相羽くん〟として色んな子に気にかけてもらったり心配されてるから結果オーライだけどな？それは本当お前のおかげだよ」
目の前で笑っている彼を茫然と見ていた。
信じられなくて言葉が出ない。
昨日の事があって、私の中でうすうす感じてはいたんだ。
でも相羽くんは悪くないって思いたかった、何かあったに違いないって。
「で、最後の思い出として俺の童貞をプレゼントしてあげようと思ったけど、顔隠してもお前とやるなんて想像しただけで吐き気して無理だったわ、ごめんね？」
ゲラゲラ笑う彼を見て体中の血の気が引いた。
私はやられてもおかしくなかったんだ、この顔だったから助かっただけ……。
「じゃあどうして……伊田くんとキスさせたの……？」
