放課後、相羽くんと裏庭で話すことになった。
校舎内で二人っきりになるのが少し怖かったし、誰にも聞かれたくなかったから。
ここの裏庭はあまり人が来ないけど、何かあったらすぐに逃げられる。
何かあったら……なんて考えたくないけど。
緊張のあまり鞄を握る手に汗がにじみ、呼吸も息苦しくなる。
すると相羽くんが少し不機嫌そうに言った。
「話って?友達待ってるから早くしてくんない?」
「相羽くん……どうしてそんな平気な顔でいられるの?昨日私にしたこと……わかってる?」
「あー、伊田とキスしたこと?」
笑いながら言う彼にショックを受けた。
「相羽くんが仕組んだ……の?それとも誰かに脅されて……」
「俺が考えたんだよ、面白いから」
え?
面白い?
「それって……どういう……」
驚いている私を前に、不敵な笑みを浮かべる。