黒い龍は小さな華を溺愛する。


「その呼び方やめろっつったろ」


「今更じゃーん、その外見からしてぴったりだろ?他のチームのやつらもそう呼んでるし。なぁ沙羅ちゃん?こいつのどこに惚れたの?やっぱ外見?」


突然問われて驚いた。

なんでも見透かしているようなこの目が少し怖い。


「は、はい……。もちろん外見も素敵ですけど……困ってる人を放って置けない所や、自分の意思をしっかり持ってる所、自分より友達を優先するような……そんな優しい常盤くんが好きです……」



言ってからハッとしてしまった。


今常盤くんの前で〝好きです〟ってーーー!?

いや、でも変な意味には聞こえないよね!?

人間として好きって意味だもん!


チラっと常盤くんの方を見ると俯いている。

なんかまずかった……のかな。



「えーなんか意外!見た目と違ってしっかりしてるっつーか純粋というか……」


神楽のアタマは自分の顎に手をあて、私をじっくりと見始めた。


「いや、あの……」


常盤くんには似合わないって思ってるのかな……


それとも偽カノだってばれてる!?