黒い龍は小さな華を溺愛する。



外のテラス席がチラホラ空いていて、私達は端の方に横並びに座った。

ここのお店はきたことあるけど、いつもテイクアウトばかりでテラス席に座った事がない。

テラス席はカップルや派手なグループが座ってるイメージだから、自分がここに座る日がくるなんて夢にも思わなかった。


「あー腹減った」

「ありがたくいただきますっ」


「いちいち真面目だなー」


手を合わせている私を見て常盤くんが呆れたように笑う。


食べ慣れてるものだけど、今日は隣に常盤くんがいるせいかなんだか味がしない。


「さっきの奴って元彼?」


突然相羽くんのことを聞かれ、ハンバーガーが喉に詰まりそうになった。


「はい……別れたはずなんですけど……」


「あいつって昨日の朝もめてた時いた奴だよな?」


「そうです。私が浮気したって噂が広まって……」


あまり口に出したくないけど。

あの画像と伊田くんとのことは知られたくないな……。


「沙羅が浮気?」


「はい……」


「あんたそんな器用な人間じゃねーだろ」


そう言って笑ってくれた。