ボクのバイト先があるビルに着いた。
いつもより20分遅くなったが、ボクが開店準備をするので問題はなかった。
「仕事大丈夫ですか?遅刻じゃ」
とボクが言いかけた瞬間、
「あ!いけない!急がなきゃ!またね!」
と言って走り去ろうとしていた。
「また明日!いつものホームで!!」
ボクは大声で叫んだ。
彼女は振り返り、笑って手を振った。
一日終始笑顔で気持ち悪かった、と帰り際付けヒゲに言われたが、
気にしなかった。
それからボク達は新大久保のホームで会話し、新宿駅で別れ、
を繰り返した。
話していると波長が合うのか、会話が弾んだ。
毎朝2分ちょっとの会話じゃ物足りなかった。
夕食に誘い、新宿のパスタ屋で食事した。
それからは朝に加え、夜も同じ電車に乗るようになった。
アイには彼氏はいなかった。
いつもの夕食後、ボクが冗談で「アイさんちで酒でも飲みますか?」
と言ったら、
「うん?いいよ!」と快くOKが出た。
自分で言っておきながら予想外の返事に戸惑ったが、
ボク達はコンビニで酒とつまみを買い、彼女の部屋へ向かった。
酒代は全部ボクが出した。誘ったんだから当然のことだ。
彼女の部屋は6畳のワンルームで、カーテンは目が覚めるような強烈な赤だったが、
それ以外のインテリアは白を基調としたモノクロームでまとめてあった。
女の子らしいぬいぐるみやファニーな感じはどこにもなかった。
二人で乾杯し、彼女がBGMにチャーリー・パーカーをかけた。
小さなローテーブルいっぱいに酒とつまみを並べ、
シングルベッドに寄りかかりながら、とりとめもない会話を交わした。
22時30分過ぎ。
そろそろ帰らなきゃ行けなかった。でも帰りたくなかった。
ボクが壁に掛かった時計を気にしていると、彼女がボクの視線を遮るように視界に入り、
グッと顔を近づけた。
一瞬、彼女の顔が泣きそうな表情に見えたが、
ボクが何か言おうとした瞬間に、彼女の唇がボクの唇を塞いだ。
ボクは何が起きているのか把握できずにいたが、
ボクの首に絡むアイの細い腕をなぞり、アイを抱きしめた。
電気をつけたまま、ボクとアイは小さなシングルベッドで一つになった。
いつもより20分遅くなったが、ボクが開店準備をするので問題はなかった。
「仕事大丈夫ですか?遅刻じゃ」
とボクが言いかけた瞬間、
「あ!いけない!急がなきゃ!またね!」
と言って走り去ろうとしていた。
「また明日!いつものホームで!!」
ボクは大声で叫んだ。
彼女は振り返り、笑って手を振った。
一日終始笑顔で気持ち悪かった、と帰り際付けヒゲに言われたが、
気にしなかった。
それからボク達は新大久保のホームで会話し、新宿駅で別れ、
を繰り返した。
話していると波長が合うのか、会話が弾んだ。
毎朝2分ちょっとの会話じゃ物足りなかった。
夕食に誘い、新宿のパスタ屋で食事した。
それからは朝に加え、夜も同じ電車に乗るようになった。
アイには彼氏はいなかった。
いつもの夕食後、ボクが冗談で「アイさんちで酒でも飲みますか?」
と言ったら、
「うん?いいよ!」と快くOKが出た。
自分で言っておきながら予想外の返事に戸惑ったが、
ボク達はコンビニで酒とつまみを買い、彼女の部屋へ向かった。
酒代は全部ボクが出した。誘ったんだから当然のことだ。
彼女の部屋は6畳のワンルームで、カーテンは目が覚めるような強烈な赤だったが、
それ以外のインテリアは白を基調としたモノクロームでまとめてあった。
女の子らしいぬいぐるみやファニーな感じはどこにもなかった。
二人で乾杯し、彼女がBGMにチャーリー・パーカーをかけた。
小さなローテーブルいっぱいに酒とつまみを並べ、
シングルベッドに寄りかかりながら、とりとめもない会話を交わした。
22時30分過ぎ。
そろそろ帰らなきゃ行けなかった。でも帰りたくなかった。
ボクが壁に掛かった時計を気にしていると、彼女がボクの視線を遮るように視界に入り、
グッと顔を近づけた。
一瞬、彼女の顔が泣きそうな表情に見えたが、
ボクが何か言おうとした瞬間に、彼女の唇がボクの唇を塞いだ。
ボクは何が起きているのか把握できずにいたが、
ボクの首に絡むアイの細い腕をなぞり、アイを抱きしめた。
電気をつけたまま、ボクとアイは小さなシングルベッドで一つになった。

