11月16日

ボクの妹−みうが天国へ逝った。

その日はみうの11歳の誕生日の前日だった。

ボク達の両親は七年前に死んだ。

父さんは近くの湖で死んでいた。

母さんは何者かによって頭を殴られてボクの部屋で死んでいた。

警察も犯人を特定出来ずに捜査を打ち切ってしまった。

ボクには親戚がいない。

だからその時わずか四歳のみうをたった一人で育ててきた。

生活費は困らなかった。

なぜなら…

その時まだ九歳のボクでも出来る仕事があったのだ。

その仕事はあまりにもつらくて

ボク自身を壊していった

「お兄ちゃん。もう仕事は辞めて。私が働くから。」

前にみうがボクの目を見てそんなことを言った。

そのしゅんかん、ボクの中で何かが切れてとっさにみうの頬を叩いていた。