私は学校に行きたくないので、ゆっくり足を動かした。
ふと、顔を上げた時、ハッとした。
目の前には、私の好きな道がある。
ここの道は登下校で毎日通る道だ。
今日は、風で木の葉が揺れており、湿気で空気がドンヨリしてる。
この道は、1日1日違う空気感を放っており、なんか、すごく、ありのままで生きているかのようだった。
「私もこんな人になりたい。でも私じゃ、無理。」
私は今、上手くいってない事がある。
『恋愛だ』
六年生の卒業式に私はある子から、告白をされた。名前は『近藤琉斗』
別にそんな関わったことがないから、不思議に思ったけど、すごくイケメンで、優しい人だったから、「これは、運命でしかない!」
当時はそう思った。ママも私より、興奮していた。
告白されてから、ちょうど一ヶ月がたった時、
彩夏のLINEのアイコンが変わっていた。
彩夏っと言うのは琉斗に片思いしてる子だ。
私と琉斗が両思いなことも彩夏は当然知ってる。
アイコンをタッチした時、彩夏と琉斗の2人の写真が載せてあった。中学の体操服を着ているから、わりかし最近の写真だ。
でもきっと、友達同士で遊んだんだ。その時は気にしなかった。
私の親友、優奈は彼氏がいる。その彼氏は琉斗との親友である。私と琉斗が付き合ったらダブルカップルじゃん!っと思い、告白を待っていたが、全然来なく、待ちきれなく、自分から告白をした。
けど、琉斗の言葉は
「考えておく。」
私はショックだった。最初に告白してきたのは琉斗の方だし、その気にさせといてどういう意味か全く分からなかった。
そして、告白をしてから二週間が経とうとしている
「何を考えてるんだろう。」
そう思っていたら、学校の一年生の玄関に着いていた。
まだ玄関が開いてないので、友達と喋り放題だ。
「梢!おはよう!」
ハッとして振り返った時、彩夏と優奈が笑顔で私を見ていた。『うわっ……』っと思ったが、我にかえり笑顔で私も、
「2人とも、おはよう。」挨拶をした。
2人とは関わりたくない。最近、2人は一緒にいる。クラスも違うのに、放課後も遊んでるらしい。四人で。琉斗と彩夏と優奈とその彼氏。
玄関が開いた。だから私は、
「私、先生に用事があるの!もう行くね!」
彩夏たちの返事を聞かず、玄関に向かった。
『なんなの、アイツら。ふざけやがって』
すごくイライラした。
それと同時に、
「私はなんで恋愛が上手くいかないの?」と感じた。