しゅーちゃんとばいばいして、私は、どきどきしながら、生徒会室のドアをノックする。


「どうぞ~」と声が聞こえたので、「失礼します……!」と生徒会室に足を踏み入れる。


「あれ?どちら様~?」

「り、凜ちゃ……!」


わ、凜ちゃんだ……!二年ぶりの!


「なにか用事?あ、先生になんか頼まれたのかな?」

「えっと、私……!」

「由姫?」


っ、この声は……っ


「なんでここにいる?あと、その恰好は……っ」

「れーくん……っ気づいてくれた!」


しゅーちゃんも、凜ちゃんも、話しかけられてないけど勇くんも気づいてくれなかったのに!


「は?何言ってるの蓮くん?この子由姫―――サラ?」

「髪と目の色が違うじゃないか」


そうだよね、そう思うよね……っ。


「久しぶり、みんなっ」


私は、ウィッグとメガネを取る。

その瞬間、凜ちゃんと勇くんの顔色が変わった。


「サラ……!?」

「嘘だろっ!?」

「ふふっ、本物だよっ!白咲由姫です!」


二人は信じられないとでもいうように、顔をぶるぶるふっている。


「由姫、なんでここにる?連絡をなんでくれなかった?」

「えへへ、みんなをびっくりさせたくてっ!」


みんなすごいびっくりした顔してる!わーいっ……!成功だ……!


「れーくんは……気づいてくれて、ありがとう……!」


すっごくうれしかった!


「彼氏だから、当たり前だろ」

「「「は?」」」


え?

ちょうど帰ってきたしゅーちゃんと凜ちゃん、勇くんが声を合わせてそう言った。


「ちょ、サラ……?サラって、蓮くんと付き合ってんの!?」