「まったく……どんな頭で編入試験を通ったのかと思えば、どこからどう見てもガリ勉だな」


え、な、なんか……口が悪い……!しゅーちゃん、学校ではいつも悪い顔になってるのかな?

まぁ、こんな見た目だから否定でいないけど……!


「何かわからないことがあれば俺に聞けばいい」

「はい……!」

「ちなみに、お前……名前は?」


これ、名前言ったらバレちゃわないかな……!?れーくんはいつも由姫って呼んでたし……っ。


「し……白咲由姫、です」

「は……っ?」


や、やっぱり……私の本名、一回ちらっと言ってたから……!


「サラ……!?いや、でも髪と目が……別人……!?っ、声は……」

「え、えっと……」


しゅーくん、こんがらがっちゃってる……!


「お前は、サラか……!?嘘だろ?その見た目は……」

「あ、あはは……さすがしゅーちゃんだね。バレちゃった……!」


周りに人はいなかったので、ウィッグとメガネをとる。


「サ、ラ!?なんで引っ越すことを言わなかった……!?蓮からサラは引っ越したと聞いて心臓が止まるかと……!」

「言えなくてごめんね……っ!急に決まって、準備で忙しくて」


本当に……それは悪かったと思ってる。お世話になってたのに、何も言わずにどっかに行っちゃうなんて、だめだよね……。