ー二年後ー


「ここが、西園寺学園……!」


私、白咲由姫は戻ってきました!ただ、ちょっと違うところがあって。

私は色素の薄い桃色の髪に、青色の目。これじゃあ一見ある目立ちしちゃうから、黒いウィッグにカラーコンタクト、メガネを使って、とお父さんが……これをつけるのが絶対条件!なんだって。理由はよくわかんなかったけど……。


「みんないるかなぁ、元気かなぁ……?」


れーくんとは何回もあってたけど、凜ちゃんたちとは二年間離れ離れだったから……。


「というか、この姿に気づいてくれるかな、私だってわかるかなぁ」


門の前でぶつぶつ呟いていると、前から人の気配がした。


「おい」


こ、この声は……


「お前か、こんな時期に編入してくる女子生徒は」

「しゅーちゃん……!」


nobleの副総のしゅーくん……っ!


「お前……何者だ?」

「は……っいや、あの……」


言った方がいいのかな?しゅーちゃんだし、大丈夫……でもお父さんが……!


「す、すいません……!知り合いとずいぶん似ていたもので」


言わないことにした。いつか気づいてくれるかなぁ……。


「そうか……ついてこい、理事長室に案内する」

「は、はい……!」


しゅーちゃん、変わってないなぁ……知らない人にはつめたいとこ。


「俺はこの高等部の3年、東舜だ。生徒会副会長もしている。何か困ったことがあれば、いつでも俺に頼ればいい」

「はい!」


しゅーちゃん、副会長なの……!?すごい……!