そのあと、零夜は二人三脚の後に行われる100m走に出場するため、集合場所に向かった。

私はクラスの座席に戻った。

「零夜は次の100m出るんだ!!」

「そう!あれ?陸君は出ないの??」

優花の隣にいた陸に質問する。

当初の予定では陸は100m走だったのだ。

「クラスのやつと交代して「ハードル競争」に出ることになったんですよ」

「そうなんだ!!」

「ま、俺的にはハードル競争のが得意分野なので助かりますけどね」

「陸は中学の時陸上部だったんだって!!しかも「ハードル競争の陸」て名前が付くくらいすごかったらしいよ!」

「優花、それはもう昔の話で・・」

「昔だろうが、そういう名がつくくらいすごかったのには変わらないわよ!!!!」

「ははは、でも、そう言ってくれてありがとうな、あ、そろそろ100m走始まるみたいですよ?」

「ほんとだ!!!!」

100m走は各クラス走って、一番速いタイムのクラスが優勝らしい。
私のクラスは優馬くん、零夜が出場する。

「二人とも早そうだね!」

「ほんとに、零夜は毎年出てる常連さんらしいから、中等部から知ってる人は恐れるかもね」

零夜の100m走は中等部から出ていて毎年の常連さんらしい。
毎年一位をかっさらっていく王者らしい。
別名【走者殺しの王子様】と呼ばれているらしい。
すごい別名だ。

「あ、零夜達の番よ!」

最初は優馬くんからだ。