「裕太……」


枯れた声で名前を呼ぶと、裕太は目を丸くして私を見た。


「彩奈、お前、なんでこんなところに!?」


「へへっ……閉じ込められちゃった」


笑ってそう言おうと思ったのに、目の奥が熱くなってポロリと涙がこぼれてしまった。


閉じ込められたことはショックだったけれど、それ以上に倉庫内に長時間いたことが怖かった。


「こわかっ……」


ひっと小さくしゃくりあげて裕太の服を掴む。


青いパジャマの姿の裕太は汗の匂いがして、一生懸命ここまで探しに来てくれたことがわかった。


「閉じ込められたって、一体誰に……」


そう言ってから何かを感じ取ったように裕太は小さく息を飲んだ。


裕太が最後にここに来たときに見た光景を思い出したに違いない。


あのときここには私とマネージャーの女子2人しかいなかった。


そして洗濯物がまだ干されていないことも、確認したはずだ。


私の背中に手を回していた裕太が、グッと力を込めた。


「あいつらそんなことまで」


怒りを込めた声でつぶやく。