でも、一緒に勉强するようになってどんどん清水くんに惹かれていった。


夢を叶えるために一生懸命努力しているところとか、わかりやすく勉強を教えてくれるところとか。


2人の時間を過ごせば過ごすほど、彼がレイヤ様に似てるなんてこと、考えなくなっていた。


「うん。そっか。わかった」


引き止めていた桃が柔らかく微笑んだ。


そして私の背中を押す。


「行ってきな。悔いのないように」


「うん!」


私は大きく頷いて、教室を出たのだった。