極上男子短編集

今の季節だから寒くて風邪をひくこともないだろうけれど、周囲の様子が気になった。


だってメガネを外している清水くんの顔は本当にカッコよくて、アニメを見ていない生徒だって絶対に騒ぎ出すに決まっている。


できればこの寝顔は自分だけの特別なものであってほしい。


そんな風に考えていると、つい清水くんの顔に自分の顔を近づけていた。


もっと見ていたい。


もっと近くにいたい。


もっと彼のことを知りたい。


そんな思いが先走ってしまった。


気がつけば清水くんの寝顔が眼前にあった。


ツヤツヤとした唇の膨らみに視線が釘付けになる。


リップでもつけているんだろうか?


艶めいた唇には少しの荒れも見られず、健康的なオレンジ色に近い色をしている。


私はグッと顔を近づけて、その唇に一瞬だけ触れるキスをした。


本当に一瞬だけ。


音を立てることもなく離した唇。