リセット〜君を救うために、何度でも〜

6月に入ると、次第に雨が降る日が多くなり、むわむわとした湿気が教室を覆う。

このままじゃ、駄目だ。

そう思った私は、勇気を持って
「類くん、夏休みの予定って何かある?」
と聞いてみた。

「……別に、今のところは何もねぇよ。強いて言うならバイトくらいか?」

心の中でガッツポーズをした私は、さらに聞いていく。

「それならさ!良かったら2人でどこか行かない?お祭りとかさ」

「祭り……」

そう言った類くんは、しばらく黙ったまま何も話さない。